大型トラックに乗車し始めてから、だいたい3年くらいが経ちます。
経験者の方はよく、
「そんなの常識だろ?」
という言葉を使いますが、その『常識』を知らない方は多くいます。
ですので、まだ乗り始めの当時わたしがよく知りたかったことなどをまとめてみました。
大型トラックに乗務する前に知っておきたいこと
ダブルタンクの場合はコックを閉めよう
大型車になると、ガソリンタンクが2つついているものがあります。
その二つはメッシュのホースで繋がっているだけなので、
両方が満タン近くある状態で勾配がある場所などに、
停車するあるいは走行すると片方に寄ってしまい、
軽油が漏れてしまいます。
このように注意書きが書いてある場合もあるのですが、書いてない場合もあります。
接続コックというのはここの部分で、満タンにした場合は、これを締めないと溢れてきてしまいます。
ちなみに、片方のタンクが「空」に近い状態で、コックを緩めもう一つのタンクの軽油を流すのが理想的。
デフロックについて
トラックには「ワンデフ車」と「ツーデフ車」があります。
このように大型は3軸車、4軸車共に(前2軸除く)、後ろに合計8本(片側4本)のタイヤがあるのですが、
「ワンデフ車」というのは「後前軸」しか動きません。「ツーデフ車」というのは「後両軸」とも動きます。
例えば、このような「緩やかな斜面」にトラックが差し掛かった場合に、
駆動輪である3軸目が浮いてしまい「空転」することがあります。(スピードがある時はほとんどないんですが、ゆっくりとバックしたり前進している時はよくあります…。)
それを防ぐのが「デフロック」で、空転を防ぎます。
あらかじめ、
「これバックor前進したら三軸目浮いちゃいそうだなあ」
って時に使用します。
スイッチはこれ。
「スイッチ」の場所はメーカーや車種によって違いますが、
「マーク」はほとんど一緒です。
ちなみにデフロックをかける場合は、
完全に「停車」している状態でスイッチをいれてください。
故障の原因になります。
ただ一つ、ここで疑問が出ると思います。
「ツーデフなら大丈夫じゃね?」
そう思いますが、
ツーデフ車でも「空転」する時はします。
これはツーデフの特性上仕方のないことらしいんですが、デフロックを入れることによって、後前軸、後後軸の力配分が完全に50:50に切り替わるようです。
なので、
ワンデフツーデフ問わず、空転しそうな場合はデフロックを使用したほうがいいです。
デフロックについてちょこっと豆知識
これは「教習所」では教えてくれません。
以前、自称「大型経験アリ」で入社した新人が、上司と同乗してるいる際に「デフロック」を知らなかったようで、かなり怒ってました(笑)
「大型経験アリでデフロック知らねえとかありえねえ!」
っと。
ちなみになにがあったかというと、勾配のあるコンビニに進入しようとした際に、「デフロックかけてね」と言われたのに、
「え?」
みたいな顔して永遠と空転させていたようです(笑)
充電器の挿しっぱなしはバッテリー劣化の原因
まだ2t車で、「ばら撒き(件数をたくさん背負う配送)」をやっていたころに、
常にシガーソケットに充電器を挿してスマホを充電していたのですが、これはバッテリー劣化の原因となるようで、良くないようです。
そもそも電圧が安定しないことが劣化の要因になるようですが、要はエンジンをかけたりする時に接続されているのがよくないようで。
ちなみにその時挿しっぱなしにしていたスマホは、1年くらいでダメになってしまい、充電が良くて2∼3時間しかもたないようになってしまいました。
泣く泣く買い換えましたよ(:_;)
トラックのスイッチにはどのような役割があるか把握しておこう
こちらの記事で詳しく書いてます。
最近の車は「え?なにこれ?」みたいなスイッチがたくさんついているので、機能と役割を把握しておきましょう。
ちなみにですが「このスイッチなにかわかります?」みたいな質問を、同僚や同じ会社の乗務員に聞いても「え?俺も知らない」って回答される確率が高いですw
要はどんどん機能が増えてるのでみんな知らないんですよね。
まとめ
本来であれば、先輩乗務員などが教えてくれればいいのですが、運送業界ってそもそも「1人で仕事」をするまでが極端に早いので、事細かに教える余裕自体がなく、もし教わったとしても忘れてしまってることがほとんどです。
私も何人かに仕事を教えたことがありますが、今の会社では基本的に2週間以内で教え切らなければいけないので、実際やる業務を集中指導して、他の事はほどほどにしか伝えられません。
自身そうでしたが、短い期間の間に色々なことを指導されても、
ほとんど右から左なんですよね。
なので、そういった教育期間が短すぎる人達のためにも、今回のページを作成してみました。
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