【邪魔】トラックの迷惑駐車や路駐はなぜ無くならないのか?現役の運転手が解説 

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先日、Twitterでこんなツイートが話題になっていました。

これは、トラックが乗用車の駐車スペースを占拠したことによってこのようなツイートをしたようです。

少し悲しい物言いですが、こう思ってしまうのも無理ありませんよね。

この方からしてみれば、純粋に邪魔でしょうから。

しかし、ここで我々が、

「日本の荷物を運んでるのはトラックだぞ!?」

「休憩すらしちゃいけないのか?!」

このように感情的になって言い返したとしても、何も変わりません。

だからこそ、このような迷惑駐車や路駐が起きてしまう原因を、彼らにも知ってもらう必要があります。

トラックの迷惑駐車の原因

高速道路の深夜割引制度

PAやSAが混雑してしまう原因は高速料金の割引制度にもあります。

割引適用要件

  • ETCが整備されている入口インターチェンジをETC無線通信により走行してください。
  • 0時~4時の間にNEXCO3社が管理する割引対象道路を走行すれば割引が適用されます。
  • ※走行距離や割引適用回数の制限はありません。

…引用…ドラぷら 深夜割引 

大型トラックは、高速料金がかなり高いです。(この割引額は利用料金の30%)

牽引車(トレーラー)ともなれば、もっと高くなります。

簡単な目安で言うと、乗用車の倍近くはするので、この「30%」割引を受けるために、PAなどで時間調節をする車両もかなり多いんですよね。

長距離ともなれば、利用料金が30%も変わるとなると、その額はかなり大きくなってしまいます。

こうしてPAにトラックが溢れかえってしまい、これが迷惑駐車を誘発する原因にもなるのです。

だからと言って、あのような駐車の仕方は芳しくありませんが、あれは隣に「乗用車が止めないように」わざとやっています。

自分の車両が出れなくなってしまうので…。

430運行の弊害

トラック運転手は4時間運転をしたら30分休憩をとらなければいけないと、法律で決められています。

…引用元…運送用語

この制度も、PA等の混雑を作る一因です。

もちろん、過労運転等を防止するため、この制度は必要だと思います。

しかし、この制度の一番厄介なところは、「時間的な融通が一切きかない」ところにあります。

渋滞や混雑は誰だって避けたいです。

では、

「じゃーここのPAエリアはいつも混雑してるから、5時間走って、1時間休憩して、また3時間走ろう」

これで合計走行時間8時間のうち、4時間あたり30分は休憩とってることになるじゃないですか。しかし、これだと違反になってしまうんです。

「走行時間4時間内に30分(1回10分以上)の休憩が、必ず必要」なのです。

つまり、当日の道路状況だったり、運行予定で、これを変えたりすることができないのですよね。

この時間の制約は絶対です。行政も過労運転を防止するために、「しっかりと休憩をとっているか」を厳しく運行記録計からチェックします。

こういった理由から、運転手自身も望まぬ場所(迷惑駐車)で、休憩したりすることが起きてしまうのです。

入口からではPA内に”空き”があるかどうかはわからない

最近では、PAの入り口に電光掲示板などがあり、「駐車場の混雑状況」がわかる場所もありますが、今でもない所はありません。

そして運転手がPAやSAに立ち寄る時は、先ほどの430運行や眠気の限界など、「確実に駐車したい事情」があるわけです。

トラック 迷惑駐車の原因

赤線で囲った部分のように、PAの奥に空きがあったとしても、入口からでは空いてるかどうかわからないし、確実に駐車したいが故、「空いてなかったらどうしよう」という気持ちが先行してしまい、多少邪魔であろうと、手前(見える部分)にある空きスペースに駐車してしまう運転手はとても多いんですよね。

それこそ、冒頭で紹介したツイートの状況なんですよ。

ちなみに今回のツイートは「淡河PA」だったのですが、私は正直このPAに立ち寄ったことがないのでわかりませんが、ストリートビューを確認すると、電光掲示板がないように見えます。

PAの看板

トラックの邪魔くさい路上駐車の原因

倉庫に待機スペースがない

トラックが一般道の邪魔くさい場所に路駐するのはほぼこれが原因。

倉庫は、よっぽどいい荷主を捕まえている会社以外、収容能力の限界まで格納しようと努力します。

単純に考えればわかることで、倉庫の生産性を上げるには、より多くの荷物をより小さい倉庫で捌くのが一番効率がいいわけです。

しかし、それはあくまで自分の倉庫だけの話。

「10」の収容能力しかもたない倉庫に、「10以上」の荷物を格納しようとすると、必ずどこかにしわ寄せが来ます。

それこそが道路に溢れるトラックなのです。

要は、みんな自分の倉庫の利益の事しか考えてません。確かにそうなってしまうのは仕方ありませんが、日本全体で見れば、明らかなマイナスなはず。

これを、「8」とかに留めておけば、トラックが場外に待機する必要もないかもしれません。

私も最近こんなことを吐露しました。

運転手も、できることなら邪魔なところに路駐はしたくないものですよ。

この問題は資本主義の構造欠陥でもあると思うので、ぜひ行政に力を入れていただきたいものです。

荷の鮮度も関係している

すぐ積み込むことができて、すぐ荷受けしてくれるなら、トラックが道路や迷惑駐車をする必要なないはずですよね。

しかし、先ほどの収容能力の問題をクリアできたとしても、あと一つ問題があります。

それは、荷物を一刻も早く運ぼうとすること。

端的に言ってしまうと、「受注」から「発送」までのサイクルが早すぎるんです。

食品業界とか、宅配便なんかは、特にこの傾向が強い。それはなぜか?「賞味期限」があるからなんですね。

入荷待ちで待つのはある程度はしょうがないと思います。問題は出荷待ちです。

簡単に考えて、明日、あるいは今日届ける荷物が既に準備されていればいいだけの事なんですよ。とても簡単じゃないですか?

ただ、荷主がそうはさせてくれない。自分の荷物の賞味期限をなるべく長く客先に保管して欲しいわけですから。

たったの1日。たったの1日出荷サイクルを遅くするだけで、正直3割くらいの迷惑駐車の問題は解決するんじゃないかと思います。

正確な時間調節は不可能

恐らく、これだけ原因を書いていると、

「そもそも待機しないように時間調節すればいいのでは?」

と思う方もいると思います。

ですが、正確な時間調節はほぼ不可能です。

なぜかというと、遅れることがご法度であるからなんですね。

例えば、午前10時までに必着の納品先があったとして、9時45分あたりに到着すればいいのにと思う人も多いでしょう。

しかし、我々が走っている道路は、何が起こるかわかりません。

ナビで到着時間がわかってたとしても、その間に「事故」があるかもしれません。

ですから、遅れないように、なるべく納品先の近くで待機しようとするわけです。

なぜ警察は取り締まらないのか?

取り締まれないからです。

待機中は、車内に残りエンジンをかけて待機している人がほとんどです。

そうなると、切符や交通違反といった罰則を与えることも難しいんですよね。

しかし、この微妙にグレーな制度によって、最も利益を享受しているのは我々運転手ではありません。

間違いなく倉庫や荷主です。その事は、どうか知っておいて欲しいです。

トラックの路上駐車を辞めさせる方法

警察に通報しましょう。

確かに、先ほども書いた通り、取り締まることはできませんが、移動は命令してくれます。

そして、その場で通報して、移動しかできなかったとしたら、一過性の効果しか得られないように思えますが、副次的な効果はしっかりとあります。

運転手は乗務員同士の横のつながりが広いので、

「あそこで待機してたら通報されてさ~」

このように、1人の運転手から、波及するように伝わるからです。

通報を繰り返し行うことによって、確かな効果はしっかりと得られます。

トラックの路上駐車で深刻に悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。

また、「運送会社へのクレームの入れ方」も過去に書いています。

参考にしてください。

まとめ

件のツイートのように、傍から見たら理解できないこと、そんなことがこの世の中にはたくさんあると思います。

ただ、そうせざる得ない理由もあることも、知って欲しいです。

今では、「運転手さんも色々大変」といった理解を示してくれる方も多くいます。

そしてその人達は、「事情を知ったから理解を示した」という部分が大きいと思うんですよね。

ですから、今回の「路上駐車や迷惑駐車」もこのような形で取り上げて、より多くの人に事情を知ってもらえばと思い書きました。

物流コラム
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この記事を書いた人
丘

現役の大型トラック運転手。運んで運んで7年目。最近では、運ぶだけではこの先厳しいのではないか?と思い「運ちゃんネット」を作ってみました。

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