「軽貨物ドライバー」の募集で、
「月収50万以上可能!」
「高収入を約束!」
こういったことが書いてあるのを、見かけたことはありませんか?
普通に思いますよね。
「え!?そんなに稼げるの?」って。
私が声を大にして言いたいのは、あれは「売上」をそのまんま月収と表記しているだけなので、
「語弊」があると言わざるを得ません。
そのことについてまとめてみたいと思います。
単刀直入に言うと、ありゃ嘘だ!
そこまで言い切っていいのかしら。
軽貨物ドライバーが稼げるのは本当か?
そもそも軽貨物ドライバーってどんな仕事?
これはいざ契約をする会社によってやる仕事は様々なのですが、
・佐川急便
・日本郵便
・Amazon
宅配である場合は、上に書いた大手の「個人宅向け」の配送を担う仕事だと思ったほうが良いです。
その他にも「西濃」「福山通運」「日本通運」などもありますが、さすがに全部書いたらキリがないので、荷物量が多い企業をピックアップさせていただきました。
また、請負契約を結ぶ会社によって運ぶ荷物は様々だと思います。
もちろん持っている仕事も含めて。
午前中はチャーター(貸し切り)、午後は宅配をやるという仕事の回し方をしている企業もあるようです。
軽貨物ドライバーの給料について
求人サイトを給料の高い順に並び替えると、だいたいトップに軽貨物ドライバーの求人が並びます。
「月収60万円!」
とにかく魅力的な給料ですが、
なぜここまで高いのか?答えは簡単で「売上」を表記しているからです。
ちなみにですが、私は運送会社に勤務し、大型トラックに乗務していますが、
売上を月収と表記するなら、月収「130~150万円」くらいです。
軽貨物ドライバーは多くの場合、「業務委託」という形式で元の会社と請負契約を結びます。
つまり個人事業主となるので、よく求人サイトで謳われている「月収60万!」という数字から、経費やら諸々が引かれるわけですね。
ではどのくらい引かれるのでしょうか?
簡単な表にしてみました。
車両代(購入した場合年間12万円を想定) | 1万円∼ |
燃料費(1日100キロを想定/燃費15Km/リッター150円で計算) | 3万円∼ |
車の保険料 | 1万円∼ |
車両維持費(タイヤ交換など) | 3千円∼ |
車検費用(年間5万円) | 5千円∼ |
所得にかかる税金や健康保険料 | 10万円∼ |
合計 | 15万8千円~ |
ざっくりですが、合計15万8千円となりました。
これは自分の中で結構安く計算したつもりです。
つまり月に60万円稼いだとしても、毎月15万近くは引かれて、手元に残るのは45万円ということになりました。
個人事業主には、有給など一般の会社にある福利厚生が存在しないので、これでは少し心もとないですよね。
荷物を一個配達するといくらもらえる?
「150円∼200円」が相場です。
これが高いと思うか安いと思うかは別として、26日稼働で月に60万円の収入を貰うとしたら、
1日あたり、最低でも2万3000円は稼がなくてはいけません。
となるわけです。
つまり1日で150個以上は配達しなければならないという事ですね。
軽貨物ドライバーはキツイのか?
正直なところ、稼ごうと思ったらかなりキツイと思います。
言ってみれば、「普通免許」があれば始められる仕事なので、やろうと思えばたくさんの人ができるわけです。
参入障壁が低い仕事は、市場原理として賃金は低くなります。
となると大きく稼ぐためには、
必然的に「作業量」と「稼働時間」にテコをかけなければいけません。
先ほども書きましたが、月に60万(手取りは45万)”宅配のみ”で稼ぐ場合、最低でも1日で150個以上の配達が必要です。
かといって1件で10個も20個も荷物が下りるようなことはまずないと思うので、大変であることは容易に想像がつきますね。
軽貨物ドライバーの業務についての口コミ
うさんくさ。
これの宣伝してるのが元仕事仲間で、そもそも軽貨物運送でこんな値段出すには委託元になってドライバー何十人も契約して仕事手配&管理しないと。
そこまでに行くのにどれだけかかるか…書いてあるようにはそうそううまくいかねーよ。 pic.twitter.com/BM06dA15VI
— degirock@永遠なれAWFF6 (@jonn_rock) November 13, 2018
もし本気ではじめる気なら・・・よく勉強してから開業してください!金銭的には軽貨物車のローンと初月の売上が入金されるまでの間のガソリン代などがあれば出来る仕事ですが、ライバル事業者との配達能力の差が大きければ売上額は数倍も違ってくる真の実力商売です。
宅配便の個人宅まわりで…その辺の学生アルバイトやフリーターに稼ぎがおよばない事業者もいれば、最高250個/日を配り月の売上が毎月100万円近い事業者もいるカオスな世界なんですよ。
スポットはやり方や入った会社次第では売上げが20万、酷いと0になってしまいます、一番難しいと思います。
どれもやり方次第です。軽貨物はトラブルが多いです。車のリースはオススメしません。
さて1ヶ月経つと研修も終わり、いよいよ本格的な営業開始となりますが、営業方法は2つあります。
先ず一つは「そのまま営業所に居付きそこで仕事をもらう方法」。赤帽組合には理念としての
「共同扶助の精神」というものがあり、これによって大きな受注をこなしています。しかしこれは
配車手数料(10%)を取られますし、1日の最低水揚げ
(大体18000円位)を確保する事は先ず不可能です。おまけに(これは協同組合では駄目な事なのですが)組合員間の「パワー・バランス」というものが
厳然と存在しており、配車の質に不公平さが出る事もしばしば。いい仕事ばかりは回ってはきません。
では、どうするのか?といいますと、これはただただ「営業して自分の顧客を増やすのみ」この
一言に尽きます。なんせこの世界、他の者に何を言われようが「勝てば官軍」ですから(苦笑)。
参考リンク
まとめ
「やる気があれば稼げる!」
「働いた分だけ稼げる!」
これは軽貨物ドライバーだけではありませんが、よく求人広告の謳い文句として書いてありますよね。
でもよく考えてください。そんなの当たり前なんですよ。
「働いた分だけ稼げる」にいたっては、
「いや、働いた分はちゃんと金よこそうぞ?」
と言いたくなるような事案。
ただ、私の知人にも軽貨物の元請け事業者(〇本郵〇)をしている人、実際に働いている人両方いますが、確かに二人ともすごくお金を持っています。
元請けの方に関しては、日〇郵〇でも「エリア」の宅配権をゲット出来たら儲かるとかなんちゃら…。
実際に働いている方は超人です。基本的な睡眠時間は「~4時間」くらい。「~4時間」と書いた意味わかりますよね?
長くて4時間なんです。
23時に仕事を終えて、翌朝4時からの配送があるのに平気で遊びにもでかけたりします。
私はその行動をSNSでチェックしてますが、
「体力やばあ…。」
と思いながら見ています(笑)
ただしかし、散々と悪評めいたことを書かせてもらいましたが、実際のところ基礎体力が人より自信があって、営業が上手い人にはかなり向いている仕事だとも思います。
ただ、挑戦するならそれなりに覚悟はしときましょうね。
結論をまとめると、やるだけ稼げる!これは事実だ。
でもそれは全ての仕事に言えることよね。
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