まだ大型車に乗ったことが無かったり、一度も乗車経験がない人は、
「大型トラックは乗り心地いいって聞くけど、どれくら良いんだろう?」
って思いますよね。
私も乗車する前は大型乗務員から、
「高級車みたい!」
「乗り心地いいよ~!」
と聞いていたのでワックワクしながら乗車したんですが、
ぶっちゃけた結論を書くと、
「小型(2t~4t)のトラックよりは良いけど、乗用車より乗り心地が良いとかありえない」
というのが私の感想です。
ただ同じ大型車でも、タイプなどによって乗り心地も変わってきますので、そこを詳しく解説します。
大型トラックの乗り心地について
大型車になるとキャブサス(エアスプリング)が装備される
キャブサスはこういうものです。
引用 ISUZUトラック大図鑑・キャブサスペンション編
ISUZUの公式サイトにとても詳しく説明してるものがありましたので、貼っておきます。
トラックの運転席である「キャブ」を、
4本の「エアスプリング」で支えてあるのがわかりますね。
つまり、タイヤについているサスとは別に、もう一つサスがあるわけです。
「ダンプ」や「トレーラー」に多いですが、バンパーと運転席が「別々に動いている」ように見えるトラックを見かけませんか?
あれはキャブサスがついているため起こることなのです。
このような機能があるので、普通の小型のトラックよりは、乗り心地はそれなり良くなっています。
ホイールベースの長さによって乗り心地は違う
ホイールベースというのは、前輪から後輪までの「距離」を指しています。
【ダンプカー】
ダンプ。産廃や土砂の運搬に使われる。ちなみにダンプ (dump) とは、「(荷物などを)どさっと下ろす」という意味の英語である。軽トラから11トンの大型ダンプまで種類豊富である。大型・中型・普通免許で乗れる。 pic.twitter.com/LxsqIq1lhp— 建設機械紹介bot (@kenki_bot) 2018年5月2日
例えば「ダンプ」や「トレーラー(単車)」というのは、「ホイールベース」が短いですよね。
なので、その分乗り心地が「悪い」です。
反対に、精密機器や製品などを運んだりする低床4軸や3軸車などは、
ダンプなどに比べるとホイールベースが長いので、乗り心地がいいです。
全てがエアサスというわけではない
少しわかりづらいですが、大型トラックの構造というのは画像のように「赤い線」のところがサスになっていて、大型でも「前軸後軸」共「バネサス」の場合もあれば(ダンプなんかがそう)、「前軸後軸」とも「エアサス」の場合があります。
前軸後軸共エアサスなのは、俗に「総輪エアサス」と呼ばれてますね。
バスなんかも、基本的に両輪ともエアサスです。
上の画像からわかる通り、唯一大型でも統一された規格があるとすれば、「キャブサスの部分」で、実はその車両によってエアサスかどうかというのも変わってきますし、
乗り心地も変わってくるのです。
そして現在、製品を運ぶトラックの主流は、
前軸がバネサスで後軸がエアサスです。
結論を言うと一番乗り心地がいいのは低床4軸
私も様々なタイプの大型を横乗りだったり、運転させてもらいましたが、一番乗り心地がいいのは、
ダントツで低床4軸。
ハンドル軽いしな!
ただ、4軸車はウイングあける時が面倒だよな!
「アオリ」がホイールにぶつかっちゃうからね。
タイヤも真っ直ぐにしないとダメだわ。
『ウヒョ〜!!!』イメージ通りに決まった✨ 大型トラックに乗った頃からずーっと憧れていた低床4軸フルエアロ🚛 度重なる仕様変更ですっかり旧型となってしましましたが、新しい相棒とトラックの魅力を伝えていこうと思います。協力していただいた皆様、ありがとうございました🙏 pic.twitter.com/e9QhPvIkbp
— タケ (@suzukatake0111) 2018年4月17日
この方の車両が、いわゆる低床4軸車ですね。
大型トラックの乗り心地一覧表
誰に需要があるかはわかりませんが(笑)、乗ったことがある「トラックの乗り心地一覧表」をまとめてみました。
ダンプ | ダメ |
高床3軸 | 工夫して荷物積まないとハンドル重すぎ。 |
トレーラー | 後ろの荷物によって。 |
総輪エアサス | 船みたい。”ふわふわ”な感じが好き嫌い別れる |
増トン車 | 基本ダメ |
正直、乗り心地に関してはやっぱり好みが出てくると思います。
今のトラックって先ほど説明したキャブサスとは別に、「運転席のシートにもエアーのバネ」が入っていて、
それだと柔らかすぎるから敢えて固定している(簡単に切り替え可能)という方も多くいます。
なので、今回の記事も一つの目安として、参考に頂けたら幸いです。
トラックの乗り心地を改善するには?
基本、劇的に改善するような方法はありません。
バネサス(リーフ式)の場合は、基本的にサスが固めに作られています。
当然ですが、トラックは重い荷物を積みますからね。
それを前提として設計されてるので、荷物を積んでいない状態だと、よく跳ねるんです。だから乗り心地が悪い。
ただ、乗務環境をよくするのであれば、これらの記事が参考になると思います。
ハンドルカバーはハンドル操作を軽くでき、シフトノブの交換はシフトチェンジを快適に。腰痛の記事では、運転姿勢と疲れに関することを紹介しています。
まとめ
やっぱり結論は大型トラックと言えど、乗り心地は乗用車に劣ってしまいますね。
ただ、
トラックの運転って、すごく疲れにくいんです。
これはもちろん座席が高い事もあって、目の前の車だけでなく、先の車の”流れ”まで見えるので、運転はすごくしやすいんですよね。
なので、100Kmくらいの移動ならほとんど「庭」を移動しているようなもんだし(笑)、「あ~疲れたなあ」って感じ始めるのは、250Km∼くらいを連続運転で運行する時とか、それなりに走らないと疲れはほとんど感じないです。
トラックメーカーも、今かなり頑張っていて、乗り心地もそうだし乗務環境はどんどんよくなっていくはずです。
そして最近では、スポーツシートメーカーの「BRIDE」が、トラック専用のシート「ZAOUーザオウー」を発表したようです。
(製品紹介の「シフトノブがクリスタル」なのはウケますねw)
こういったものがどんどん増えていくのは、嬉しい限りですね(*´з`)
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